詩の世界 午前3時のオプ |
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【小沢】詩の世界。 今回のお題は「午前3時のオプ」です。 この作品はフリッパーズ・ギターの2枚目のフルアルバム 「カメラ・トーク」の11曲目に収録されています。 身を切るようなギターと 象徴的なホーン。 若かりしあの日の行き詰まった感情が 心の中でよみがえるようです。 みなとによる解釈 日常と空想 現実と真実 嘘で塗り固めた世界の中で 自身を演じている人物を 嘲笑しながらすべてを否定していた。 そして自身の存在さえも否定したとき その叫びは一体どこにたどり着くんだろう? 僕らはどこへ向かっているのだろう? 定められた結末からただ逃れる事しか考えていなかった。 そう、 あの時僕は少年だった。 こういった気持ち、感じたこと、ありませんか? みなとは、まあ、ここまで具体的に 感じていたわけではないですが、 何のために生きてるんだろう? とか これからどうなるんだろう? とか そういうこと考えていました。 若かったからねぇ(今でもまだ若いけど(笑)) 今でも時々考えることがあります。 自分の考えや心の声って、 なかなか伝わらないじゃないですか。 で、世界は自分中心で回っているから、 「なんでわかってくれないんだ〜!!」なんて 叫んだりします。 心の中で。 これがまた伝わらないわけです。 作中の僕は少年なんですが、 そういう時期の感情の中に 「大人はわかってくれない」というものがありますよね。 確かにそのとおりです。 そして大人の発想。 「子供なんだから」というものがありますよね。 確かにそのとおりです。 そしてこの考え方こそが伝わらない原因だと、みなとは考えます。 小さい頃、大人はなんでも知っているし、 いろいろとわかってくれた、と考えていました。 それは小さいがゆえに思考が単純で未熟だから、 ”伝える努力”が必要なかったにすぎないんではないでしょうか? 思春期をむかえ、多感な感性はいわゆる大人以上に 複雑怪奇な感情を持ちます。 でも、成長の過程で「何も言わなくても大人はわかってくれる」という 考え方が定着しきってしまっているため、 受け入れられない感情は、そのまま「大人はわかってくれない」へと 変わっていってしまうのではないでしょうか。 そして大人は、 自分にとって相手はいつまでたっても子供のままという考え方があるので、 すべて自身の”常識”の範疇でしか気持ちをとらえようとはしません。 さらに、相手のことを子供だと思っているのですから、 気持ちを汲み取る努力なんてことは、あまりしないのでしょう。 この意識の相違が、「伝わらない」ことの原因ではないでしょか。 そして、一度「伝わらない」と感じてしまうと 理解しようという意識を遠ざけていってしまうように思います。 これは「大人」対「子供」という関係だけの問題ではないでしょう。 「人間」対「人間」すべての関係にいえることだと思います。 そして、あることに気付いた”僕”の、自分を探る旅は終わります。 まあ、ありきたりにいうならば「大人になった」ってことなのでしょう。 前述したように、自称「大人」も多い世の中なので 的確な表現ではないかもしれませんが(苦笑) 表現はさておき、いつかは気付くものなのでしょう。 みなとも気付いているのかいないのか、まだわかりません。 でも、きっと・・・ 気持ちをぶつけられたときには理解できるよう努力したいと思います。 そして自分自身も、 気持ちを伝えられるよう努力しようと思います。 みんなに聞こえる声で叫びたいと思います。 注:ここで書かれている物はみなとの持つ、小沢健二の詩に対する一つの見方です。 別に他意はありません(笑) *「」午前3時のオプ 作詞:小沢健二 |
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